粘土質の土地の庭 茨城県つくば市 F邸



つくば市北部の新しく住宅地に造成されたお宅からの依頼です

設計士さんと施主様で大筋は決まっていました


その内容は

この土地が粘土質で植栽には適さないので暗渠を施工して

芝を張り、モミジと五月を植えたい

駐車場はコンクリートを洗い出すとゆう感じです


しかし そのプランに私は賛成出来ません

暗渠の施工経験はありますが

暗渠の上に庭を作るって事には賛成出来ません

なぜなら

暗渠は永遠に水を排水しません

必ず詰まります

詰まったら

直すには庭をもう一度掘り直すしかありません

だったら盛り土と表面排水の方がいいかと私は思います


芝と五月の相性も良くありません

五月の中に入り込んだ芝はとれません

五月から長くなった芝が出てとても見苦しいです


そして一番の問題は

駐車場の洗い出し

ここの駐車場は面積が結構広いです

私にその面積の洗い出しの自信はありません

他の業者に外注する方法もあるかと思いますが

自信を持って勧められる業者も知りません


私のプランも見積もりましたが

お互いに納得出来るプランにはなりませんでした

納得出来ない仕事と苦手な仕事では

とても満足出来る仕事は出来ません

結構大きい仕事でしたが私は辞退しました



それから1年後

奥様から連絡を頂きました

やはり私に作って欲しいとの事でした

もう一度現場を見に行くと

駐車場の洗い出しは終わっていました


その洗い出しがちょっと酷い

全く経験の無い大工さんがやったそうです (笑)

知らないって凄いですよね

平気でやっちゃうんですね

直したいとのご希望もありましたが

そこは御影石を貼る選択をしました



詳細はブログにリンクしてあります


   1.御影石の敷石貼り


洗い出しのコンクリートの上にバーナー仕上げの御影石を貼っていきます

道路際だけは段差があるので

コンクリートを斫ってベースのコンクリートを打ちます

石は手間がかかってしまいますが

バランスを考えながらアトランダムに敷きます







   2.殆ど加工しない野面積み


殆ど加工しない・・・・・って   変な話で

本来、野面積みは殆ど加工しません

しかし 最近の傾向ではかなり手を加えています


酷い物ではグラインダーで切っています

それも切り口がはっきりわかるような切り方です

天端を切ってるのさへあります

もうそうなると、石を積む事ではありません


モルタルやコンクリートも当たり前のように使われています

ここのお宅でもモルタルやコンクリートは使いませんって言ったら

大丈夫なんですか?? って驚かれてしまいました

モルタルで目地を切ってるのさへある

もう滅茶苦茶

でもそれの方がメジャーかもしれない (笑)







    3.投げ積み

まず地盤を決め

ユニックで吊る大きめの石を数個

おおよその場所に適当に置きます


そして手で動かせる石を適当に投げます

そう投げるんです

置く感じではありません


こんな事をする植木屋は滅多にいないと思います

そして想像より難しいです

どこかで意図してしまいます

その邪念が消えた時に

本当の投げ積みになれると思います






    3.銀スリ石で石貼り


粘土質の土地です土の部分は後で必ず困ります

土の部分を残さない為に植栽の場所を残して

銀スリ石を貼ります

表面で排水させる為に勾配は大切です

特に水路になるように一段低い所を作り

そこからパイプで排水します

いずれにしろ勾配はとても大切です

一番気を付ける所です






    4.植栽


元々のご希望の植栽がモミジと五月と芝

芝は苔に変える事になりました

そこに小物を少し追加させて頂きました





一年後


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