延べ36mの版築の外構 つくば市I邸




外構と造園工事の依頼です

初めに下見に行った時にとにかく立派な入母屋のお住まいで

外構はブロック塀でした

そのブロック塀を壊して工事を始めますが


私はお住まいと合わせて大工さんが造るような塀が合うと思いますと

提案させて頂きました

所がご主人はそんなのは造りたくないと言います

私の自宅の版築のような外構にしたいと言ってもらえました


ただいかんせん長い

こんな規模の版築は造った事は無い


いくつかに分割して造るしかない

デザインもそれに合わせて決めるわけで

とても面白いのが出来る予感がした



7つのスパンに分けて工事する

一番長いスパンで7m、短いので3m 平均5.2m

詰め込む土量が最大で1.7m3、平均で1.3m3

これを1日で詰め込む・・・・・・・

これはかなり大変な作業になる


ワークショップで造ろうって事になり

ホームページやブログ、フェイスブックで募集してみた

凄い反響で 台湾から会社ぐるみで来てくれる

静岡の造園家グループからも団体で来てくれる

長野から東京から

びっくりするくらいの人が手を挙げてくれた


しかし

新型コロナウィルスの大流行・・・

遠方からの参加は全てご遠慮いただき

近場の方と

オーナーのご家族で

やることになりました




1.基礎                                            

サビ御影石の縁石と筑波石の野面積みを混ぜて積みます

詳細は石積のページで



2.第一版築 4.5m 1.08m3                      

まずは小さいのから慣らし運転

全て同じ種土を同じ配合で突きます





3.第二版築 5.3m 1.272m3                     

第一版築と同じ配合でひたすら突きます

予定でしたが

種土を掘る場所が違ったら色が微妙に違う




4.第三版築 4.27m 1.0248m3                   

第一版築と第二版築の間の版築です

当初の予定は一、二、三と同じ版築を作る予定でしたが

一と二の色が微妙に違う

ので

右側から流れる層に

左側の層が乗るイメージです




5.第四版築 6.94m 1.6656m3                    

一と二の版築と同じイメージです




6.第五版築 6.94m 1.6658m3                    

第四版築から流れる層と

最後に作る第七版築の中間で模様を付けたものです





7.第六版築 6.13m 1.4712m3                    

第四と第五の中間の版築

第四の模様の無い層が右側から流れ

その上に第五版築の層が流れてきたイメージです





8.第七版築 2.89m 0.6936m3                    

模様の無い第二版築からの層の流れの上に

第五版築の模様の入った層が流れてきたイメージです




9.第一版築 直し 4.5m 1.08m3                  

最初に作った第一版築が

どうも気に入りません

ならば作り直します





10.第四版築 直し 6.94m 1.6656m3                

これも第四版築の出来が気に入りません

気に入らないのは直すしかないでしょう




11.支えと瓦で仕上げ                           

薄い版築なので転倒の危険があります

予め版築の中に入れておいた鉄筋と鳥海石を鉄筋で繋ぎコンクリートで埋めます


また版築の天端には瓦を載せます



それぞれの版築の間に石がありますが

これで転倒防止します





こちらも転倒防止の支えですが

庭の中の一部になるように設置しました

枯滝のイメージです



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