弁慶七戻りのある版築 つくば市 矢中の杜




つくば市北条にある国登録有形文化財【矢中の杜】(旧矢中邸)

建物も庭もとても立派なのに

門が冴えない

ただのブロック塀にステンレスの無機質な扉

中の凄さが全く感じられない


ここを管理しているのがNPO法人【矢中の杜】

ここのメンバーもここを何とかしたいとゆう思い

その思いが叶った


真面目な活動が認められ助成金を頂ける事になった

それで矢中の顔と言うべき入り口を直そうとゆう事で私に依頼がありました


その入り口の版築と同時に

ここの入り口から玄関までの長いアプローチがある

そのアプローチが湧き水でぐちゃぐちゃしている

梅雨時などは最悪

それを改善するべく暗渠排水を施工する事になった


所がその暗渠排水がどうもうまく機能しない

機能しないというか

最後の排水桝から水が湧く

業者と設計はこれでいいと言う

けど

その水をどうにかしなくてはならない

結局その最後の桝から表面排水するしかない

その水は版築の為には良くない

冬季に水が溜まり

その水が版築に染みる


凍害が心配される




版築のデザインは筑波山の二つの峰を象徴する形にする予定

筑波山の中には奇岩の名所がいくつかある

その中の一つに【弁慶七戻り】がある

登山道にあるそれは

巨石に挟まれた巨石が今にも落ちそうで

弁慶でさへもなかなか前に進めなかったと例えれれて

【弁慶七戻り】となずけれられた


それを造ろう!!!!

そこに水を流そうって事になりました


版築は二つ造ります

一つは直線

もう一つは曲線

その曲線の版築の中に【弁慶七戻り】を入れます

直線の中に入れるのであれば比較的容易ですが

曲線の中に入れるのは難易度が高いです

だけど

難易度が高い程 面白い

職人の血が騒ぎます




1.基礎工事                  


天候に恵まれず 毎日暗渠排水の桝から水が溢れている

毎日それの排水から仕事が始まる






基礎のコンクリートを打ち

型枠を作っていきます






2.ワークショップ                 

天気予報もいいし

暑くも無く、寒くも無く

最高のワークショップ日和


矢中の杜のメンバー

北条のご近所の皆さん

通りがかりのサイクリスト

その他 多くの方が参加してくれました






大盛況のうちに完成すればよかったのですが

私の段取りミスで

夕方かなり忙しくなってしまいました

今日は仕上がらないかなと不安も横切りましたが

参加の皆さんの頑張りで何とか仕上がる事が出来ました


後日型枠を外して

【弁慶七戻り】の周りに石を積み並べて

セキショウを植えて完成です






上の写真は抜け感がわかりやすいので裏側から撮りました



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